広告費が毎月消えていく、あの感覚
月15万円のリスティング広告。クリック単価は年々上がっている。予算を止めた瞬間、問い合わせがゼロになる。
私たちが支援してきた中小企業の多くが、同じ悩みを抱えていました。
**広告は「借りている集客」**です。お金を払っている間だけ動く。止めたら終わり。しかもクリック単価は上がり続けている。2026年現在、BtoB系のGoogle広告は平均CPC(クリック単価)が800〜1,500円。月に100クリック集めるだけで10万円が消えます。
一方で、コンテンツマーケティングは「持っている集客」です。一度作った記事は、検索エンジンに評価される限り、何ヶ月も、何年もアクセスを運び続ける。
この記事では、広告とコンテンツマーケティングの費用対効果を数字で比較します。
広告費は上がり続けている。これは構造的な問題
「去年まではうまくいってたのに、最近は広告の成果が落ちた」。この相談が増えています。
原因は単純です。競合が増えたから。
Google広告はオークション形式です。同じキーワードに出稿する企業が増えれば、単価は上がる。特に「SEO対策 外注」「業務効率化 ツール」のようなBtoB系キーワードは、大手企業も参入してきて中小企業が勝負しにくくなっています。
SNS広告も同様です。Meta(Facebook/Instagram)の平均CPMは2023年から2026年で約40%上昇しています。
つまり、広告で集客し続けるには、毎年予算を増やし続ける必要がある。中小企業にとって、これは持続可能な戦略ではありません。
コンテンツマーケティングの費用対効果を数字で見る
ここから具体的な数字の話をします。
リード獲得単価の比較
私たちが過去2年間で支援した37社のデータを集計しました。
- 広告経由のリード獲得単価(CPL): 平均8,500円
- コンテンツマーケティング経由のCPL: 平均2,400円(12ヶ月運用後)
開始直後はコンテンツマーケティングのCPLは高い。記事を書いても検索上位に来るまで時間がかかるからです。ただし、6ヶ月を超えたあたりから逆転し、12ヶ月後には広告の1/3以下になりました。
時間が味方になる仕組み
広告は「今月の費用」に対して「今月の成果」が返ってくるモデルです。先月の広告費は、もう働いてくれません。
コンテンツマーケティングは違います。
3ヶ月前に書いた記事も、半年前に書いた記事も、今日もアクセスを集めている。記事が増えるほど、過去のコンテンツが複利的に働く。
私たちが支援したある士業事務所では、月4本の記事を12ヶ月間継続しました。結果はこうです。
- 1ヶ月目: 月間オーガニック流入 120PV
- 6ヶ月目: 月間オーガニック流入 2,800PV
- 12ヶ月目: 月間オーガニック流入 14,500PV
48本の記事を書いただけです。1記事あたりの制作コストは約15,000円(AI活用で削減後)。総投資72万円で、月間14,500PVの集客基盤ができました。
同じ14,500PVを広告で集めようとすると、月額100万円以上かかります。
リード獲得単価の推移(100 = 初月の広告CPL)
※ 37社の支援データに基づく平均値。初月の広告CPLを100として正規化
「うちには書くことがない」は誤解
コンテンツマーケティングに踏み出せない中小企業の多くが、こう言います。
「うちみたいな小さい会社に、書くネタなんてない」。
これは完全な誤解です。むしろ、中小企業のほうがネタは豊富にあります。
なぜか。大手企業の記事は「一般論」になりがちだからです。「SEO対策のやり方10選」のような記事は、誰が書いても似たような内容になる。
一方で、中小企業には現場のリアルな経験がある。
- 「創業3年の士業事務所が、SEOだけで月20件の問い合わせを獲得するまで」
- 「製造業の町工場が、ブログで海外からの引き合いを得た話」
- 「予算月5万円で始めたコンテンツマーケティングの1年間の全記録」
こういう記事は、大手メディアには書けません。そして、Googleは「実体験に基づくコンテンツ」を高く評価するようになっています(E-E-A-TのExperience)。
小さいからこそ書けるコンテンツがある。 これがコンテンツマーケティングで中小企業が勝てる理由です。
コンテンツマーケティングを始める3つのステップ
全部を一度にやろうとすると失敗します。最初の3ヶ月は、この3つだけに集中してください。
ステップ1 — 検索キーワードから逆算して記事テーマを決める
「書きたいこと」ではなく「検索されていること」を書く。これがコンテンツマーケティングの鉄則です。
Google Search ConsoleやUbersuggestを使って、自社のサービスに関連するロングテールキーワードを探します。月間検索ボリューム100〜500のキーワードを20個リストアップするところから始めてください。
ステップ2 — 月2本の記事を確実に出す
月10本の薄い記事より、月2本の充実した記事。これは前回の記事でも書きましたが、何度でも強調します。
1記事2,000〜3,000文字で、検索した人の疑問に完全に答える記事を作る。AIライティングツールを使えば、下書きの制作時間は大幅に短縮できます。ただし、自社の経験や独自データを必ず入れること。AIだけで書いた記事はGoogleに評価されません。
ステップ3 — 3ヶ月後にSearch Consoleでデータを確認する
記事を公開してから検索エンジンに評価されるまで、通常2〜3ヶ月かかります。最初の3ヶ月は成果が見えなくて不安になりますが、ここで辞めないでください。
3ヶ月後にSearch Consoleを開いて、以下を確認します。
- インプレッション(表示回数)がついているか
- 平均掲載順位が50位以内に入っている記事があるか
- クリックされ始めている記事があるか
1つでも該当すれば、方向性は合っています。
キーワードから逆算
月間検索100〜500のロングテールキーワードを20個リストアップ
月2本の記事を継続
2,000〜3,000文字で検索意図に完全に答える記事を制作
3ヶ月後にデータ確認
インプレッション・掲載順位・クリック数をSearch Consoleでチェック
広告をゼロにしろとは言わない
正直に書きます。
コンテンツマーケティングだけで全ての集客をまかなうのは、最初は無理です。
検索上位に来るまで時間がかかるので、その間は広告で集客を維持する必要があります。おすすめは「広告7:コンテンツ3」から始めて、半年後に「広告5:コンテンツ5」、1年後に「広告3:コンテンツ7」と比率を変えていく方法です。
最終的に広告費を月5万円まで落としても、コンテンツからの流入で全体のリード数は維持できる状態を目指す。私たちのクライアントの中で、この状態に到達した企業は37社中22社(59%)。平均到達期間は9ヶ月でした。
コンテンツは積み上がる。広告は消える。
この記事のポイントをまとめます。
- 広告のCPCは年々上昇。中小企業が広告だけで戦い続けるのは難しい
- コンテンツマーケティングは12ヶ月後にCPLが広告の1/3以下になる
- 過去の記事が複利的に働き、時間が経つほど費用対効果が上がる
- 中小企業の「現場の経験」は、大手にない強力なコンテンツ資産
- まずは月2本の記事を3ヶ月継続するところから
結局、集客は「投資」か「消費」かの違いです。広告費は消費。コンテンツは投資。1年後、どちらの会社が有利かは明らかです。
Tufe CompanyではAIを活用したコンテンツマーケティング支援を月額1,990円から提供しています。キーワード調査から記事制作まで、「何から始めればいいかわからない」段階からサポートします。