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Claude Code Review の法人導入【2026年10月】— GA 後の費用の仕組み・レビュー深度と、管理者が先に決める5つのこと

Anthropic は 2026年10月15日に Claude Code Review を正式提供(GA)にしました。対象プラン、利用クレジットからの従量課金、Quick/Standard/Deep の3段階、月次の上限設定、GitHub App の権限、REVIEW.md の置き方を公式資料で整理します。

  1. 結論 — 先に要点だけ
  2. 何が変わったか — 研究プレビューから GA へ
  3. 使える組織の条件 — プラン・GitHub・データ設定
  4. 費用の仕組み — 定額なし・利用クレジット・3層の上限
  5. レビュー深度は3段階
  6. 起動タイミングで回数が変わる
  7. 上限は3層、どれかが尽きるとスキップ
  8. 見積もりの公式手順
  9. Enterprise の期限付き無料クレジット
  10. 管理者が先に決める5つのこと
  11. 1. 対象リポジトリをどう選ぶか
  12. 2. レビュー深度をどう割り当てるか
  13. 3. 起動タイミングをどうするか
  14. 4. 月次上限をいくらにするか
  15. 5. REVIEW.md とブランチ保護をどうするか
  16. 導入手順 — Owner が行う6ステップ
  17. 開発者が見るもの — 重要度3段階とコメントコマンド
  18. REVIEW.md のテンプレ — 日本の開発組織向けに書き直した例
  19. このリポジトリでの Important の定義
  20. Nit の上限
  21. 報告しないもの
  22. 毎回確認するもの
  23. どのブランチの REVIEW.md が読まれるか
  24. 権限とデータの扱い — セキュリティ審査で聞かれる点
  25. GitHub App の権限は全部まとめて受け入れる
  26. レビュー中の動きは読み取りのみ
  27. 他の選択肢との比較 — 管理型でなくてもレビューはできる
  28. 失敗パターン集 — 導入でつまずく5つ
  29. 導入前のセルフチェック 12項目
  30. 公式ドキュメント集 — 設定中に開くページ
  31. よくある質問
  32. Q. Claude Code Review はどのプランで使えますか?
  33. Q. 1回のレビューにいくらかかりますか?
  34. Q. レビューが勝手に PR を承認したりブロックしたりしませんか?
  35. Q. Zero Data Retention を有効にしている組織でも使えますか?
  36. Q. Enterprise 向けの無料クレジットはどう受け取りますか?
  37. 次の一歩
  38. 更新履歴
  39. 関連ページ

GitHub の Pull Request(PR)を人手でレビューしきれない、レビューの待ち時間が開発の律速になっている。そういう開発組織に向けて、Anthropic は 2026年10月15日、Claude Code の管理型レビュー機能「Code Review」を研究プレビューから正式提供(GA)に切り替えました。

この記事は、情報システム部門や開発責任者が「自社で有効にしてよいか」を判断するための整理です。使える組織の条件、費用の仕組みと上限の置き方、管理者が設定前に決めること、GitHub App の権限、REVIEW.md の書き方を、公式ドキュメントで確認できる範囲だけで書きます。

結論 — 先に要点だけ

  1. 対象は Team と Enterprise の組織。開発者が Amazon Bedrock や Google Cloud 経由で Claude Code を使っていても、Code Review の有効化にはこのどちらかの Claude 組織が必要です。
  2. 定額はなく、利用クレジットからの従量課金。レビュー深度(Quick/Standard/Deep)、PR の大きさ、起動回数で費用が決まります。月次の上限は Code Review 専用・組織全体・クレジット残高の3層で、どれかが尽きるとレビューはスキップされます。
  3. 管理者が先に決めるのは5つ。対象リポジトリ、レビュー深度、起動タイミング、月次上限、REVIEW.md とブランチ保護です。
  4. レビューは承認もブロックもしない。チェックランは失敗にならず、マージの判断はチームに残ります。
  5. Enterprise には期限付きの無料クレジットがあります。受け取りは 2027年1月15日まで、受け取りから30日で失効します。

何が変わったか — 研究プレビューから GA へ

Code Review は 2026年3月9日に Team・Enterprise 向けの研究プレビューとして始まり、2026年10月15日に GA になりました。複数のエージェントが PR の差分と周辺コードを並列で読み、見つけた候補を検証工程で絞り込み、重要度順に並べて GitHub に書き戻す構造は変わっていません。

項目研究プレビュー(2026年3月)GA(2026年10月15日)
対象プランTeam・Enterprise(ベータ)Team・Enterprise
1回の所要時間平均 20分前後多くのレビューで 6〜10分(約3分の1)
レビュー深度選択肢なしQuick/Standard/Deep をリポジトリごとに選べる
費用の目安平均 $15〜25 と案内定額の案内なし。管理画面の平均費用で見積もる
有効化管理者が設定で ON・GitHub App を導入・対象リポジトリを選ぶ同じ

※ 出典: Claude — Code Review is now generally available(取得 2026-10)、Claude — Code Review for Claude Code(研究プレビュー発表)(取得 2026-10)

研究プレビュー時点の「平均 $15〜25」という目安は、GA のドキュメントには載っていません。費用のページは「定額の価格はない」と明記し、自社の PR で測る手順を示しています。古い数字を社内の稟議に書かないよう注意してください。

使える組織の条件 — プラン・GitHub・データ設定

有効化の前に、組織が条件を満たしているかを確認します。公式ドキュメントの「Availability」で挙げられている条件は次のとおりです。

条件内容
プランTeam または Enterprise
コードホストGitHub(GitHub Enterprise Server、データレジデンシー付き GitHub Enterprise Cloud を含む)
データ保持Zero Data Retention を有効にした組織、HIPAA 構成の組織では使えない。BAA の対象外
暗号鍵顧客管理鍵(CMEK)を使う組織はまだ使えない
クラウド経由開発者が Bedrock・Google Cloud の Agent Platform・Microsoft Foundry 経由でも、Team か Enterprise の Claude 組織が必要

※ 出典: Claude Code Docs — Code Review(取得 2026-10)

日本の企業で多い「推論は Bedrock 経由に統一している」構成でも、Code Review の請求は Anthropic 側の利用クレジットに乗ります。費用のページは、他の Claude Code 機能に Bedrock や Google Cloud を使っていても Code Review の費用は Anthropic の請求に出る、と明記しています。

※ 出典: Claude Code Docs — Code Review costs and usage(取得 2026-10)

プランの契約条件そのものは Claude Enterprise・Team 料金ガイドに、Claude Code を組織に配るときの管理設定は Claude Code の法人導入ガイドにまとめています。

費用の仕組み — 定額なし・利用クレジット・3層の上限

費用は「1回あたりの費用 × 回数」で決まります。公式ドキュメントが挙げる変動要因は、レビュー深度、変更の大きさ、周辺コードの複雑さ、検証が必要な候補の数の4つです。

レビュー深度は3段階

深度位置づけ費用
Quick軽い確認。最速最も低い
Standard深さ・速さ・費用のバランス。既定値中間
Deep最も丁寧。時間も最長最も高い

Owner は組織の既定値を1つ決め、個別のリポジトリに別の深度を与えられます。公式ドキュメントは「日常的なコードベースは Quick、重要なコードベースは Deep」という使い分けを例に挙げています。

※ 出典: Claude Code Docs — Set up Code Review(取得 2026-10)

起動タイミングで回数が変わる

リポジトリごとに「Review runs」を選びます。追加した直後の既定値は After every push(プッシュのたび) で、これが最も回数が多くなります。

設定いつ動くか費用への影響
Once after PR creationPR を開く・再開する・ドラフト解除したときPR 1本につき1回
After every pushPR ブランチへのプッシュごとプッシュ回数分だけ増える
Manual(@claude review)コメントで依頼したときだけ依頼した分だけ

ドラフト PR とフォークからの PR は、どの設定でも自動レビューの対象外です。公式ドキュメントは、PR 数が多いリポジトリや、準備ができた PR だけを見せたい場合に Manual を勧めています。

※ 出典: Claude Code Docs — Code Review costs and usage(取得 2026-10)

上限は3層、どれかが尽きるとスキップ

月次の上限は claude.ai の管理設定(Usage)で Claude Code Review というサービス単位に設定します。レビューがスキップされるのは次の3つのどれかが尽きたときです。

  1. Code Review の月次上限(次の請求期間の開始でリセット。上げればすぐ再開)
  2. 組織全体の月次上限(利用クレジット全体の上限)
  3. 利用クレジットの残高

残りが1回分の見込み費用を下回った時点でもスキップされ、PR には原因と管理画面へのリンクを含むコメントが付きます。スキップされた PR は、予算を戻したあとに @claude review とコメントすると改めてレビューされます。

※ 出典: Claude Code Docs — Troubleshoot Code Review(取得 2026-10)

見積もりの公式手順

費用のページが示す手順は4段階です。パイロット用の月次上限を置く、代表的なリポジトリ数本で Once after PR creation か Manual で動かす、管理画面の Repositories 表にある Average cost 列を読む、月間の PR 数(After every push なら PR あたりの平均プッシュ数も)を掛ける。分析画面(claude.ai/analytics/code-review)の費用は定価ベースの見積もりで、請求書の額とは差が出るとも書かれています。

Enterprise の期限付き無料クレジット

GA と同時に、有料の Claude Enterprise 組織向けの無料クレジットが始まりました。受け取り期間は 2026年10月15日から 2027年1月15日 23:59 UTC まで、金額は有効な Claude Code の席数に応じて $10,000〜$50,000、受け取り時点で確定し、受け取りから30日で失効します。対象外はリセラー経由の請求、GitHub Enterprise Server やデータレジデンシー(ghe.com)接続、Team・Pro・Max・Free、以前の無料提供を受けた組織などです。クレジットが使えるのは github.com 上の PR の Code Review だけで、/code-review や /ultrareview、Claude Code 本体の利用には充てられません。

※ 出典: Claude Help Center — Free Code Review promotional credits for Claude Enterprise(取得 2026-10)

管理者が先に決める5つのこと

設定画面は数分で終わります。先に決めておかないと、既定値(全リポジトリ・プッシュのたび・Standard)のまま動いて費用が読めなくなります。

1. 対象リポジトリをどう選ぶか

1本ずつ追加する方法と、GitHub 組織全体をまとめて対象にする方法があります。組織全体の対象化は「費用が大きく増える可能性がある」とドキュメントに明記され、接続した GitHub アカウントがその組織の Owner であること、github.com 上の組織であること(GitHub Enterprise Server と個人アカウントは不可)、月次上限が設定済みであることの3条件が必要です。最初は本番に近いリポジトリを数本に絞るのが安全です。

2. レビュー深度をどう割り当てるか

既定の Standard から始め、決済や認証のように止まると困るコードベースだけ Deep、生成コードや設定だけのリポジトリは Quick にする、という割り当てが公式の例に沿います。深度の変更は、変更後に始まるレビューから適用されます。

3. 起動タイミングをどうするか

費用を読める状態にするまでは Once after PR creation か Manual が無難です。After every push は、修正を押すたびに再レビューされ、直した指摘のスレッドを自動で解決してくれる利点がある一方、費用はプッシュ回数に比例します。

4. 月次上限をいくらにするか

Code Review 専用の上限を必ず置きます。上限に達するとレビューが止まるだけで、課金が青天井になることはありません。開発者が @claude review で依頼したレビューも組織に請求されるので、上限は「開発者が自由に依頼しても困らない額」で考えます。

5. REVIEW.md とブランチ保護をどうするか

何を指摘させ、何を黙らせるかは、リポジトリ直下の REVIEW.md で調整します。ただし重要度を下げる・パスを除外する・Nit の件数を絞るといった「緩める」指示は、既定ブランチが保護されている場合にだけ効きます。保護されていないと、ルートの REVIEW.md しか読まれないか、まったく読まれません。詳細は後述のテンプレの節にまとめます。

導入手順 — Owner が行う6ステップ

必要な権限は3つです。Claude 組織の Owner ロール、GitHub 組織の Owner(GitHub App の導入とリンク)、追加する各リポジトリへの書き込み権限(接続する GitHub アカウントで)。

  1. claude.ai の Admin settings > Claude Code にある Code review の欄で Allow code review を ON にする
  2. Connect GitHub のダイアログが出たら Connect を押して GitHub を認可する(GitHub Enterprise Server はここでインスタンスを選ぶ)
  3. 対象リポジトリが一覧に無ければ Install GitHub App を押し、GitHub 側で組織とリポジトリを選び、権限を承認する
  4. Add a repository で対象を選んで Continue
  5. Finish を押す(別の操作で閉じると、リポジトリは追加されたまま Allow code review が OFF のままになる)
  6. ドラフトでないテスト PR を開き、数分以内に Claude Code Review のチェックランが出ることを確認する

ステップ6のあとに、各リポジトリの Review runs と Review level を見直します。追加直後は After every push なので、ここを変えないと最も費用がかかる設定で動き続けます。

※ 出典: Claude Code Docs — Set up Code Review(取得 2026-10)

管理者がいなくても開発者ができるのは、@claude review での依頼、@claude review always での PR 単位の購読、REVIEW.md と CLAUDE.md のコミットの3つです。深度・起動タイミング・対象リポジトリの変更は Owner にしかできません。

開発者が見るもの — 重要度3段階とコメントコマンド

レビュー結果は、該当行へのインラインコメント、レビュー本文のまとめ、Claude Code Review という名前のチェックランの3か所に出ます。重要度は3段階です。

印重要度意味
🔴Importantマージ前に直すべきバグ
🟡Nit直す価値はあるがブロックしない軽微な点
🟣Pre-existingこの PR で入ったのではなく、もともとあったバグ

指摘を消す方法は2つで、コードを直してプッシュするか、GitHub 上でスレッドを自分で解決するかです。返信しただけでは消えません。次のレビューが返信を読み、解決するか1回だけ追加で返答します。

コマンド動き
@claude review1回だけレビューする。以後のプッシュには反応しない
@claude review alwaysレビューし、以後のプッシュごとにもレビューする
@claude review once@claude review と同じ

コマンドが効くのは、PR の新しいトップレベルコメントとして先頭に書いたとき、書き込み以上の権限があるとき、PR が開いているときです。ボットのコメントは無視されます。2026年7月の更新より前は @claude review が購読を意味していたので、古い社内手順書があれば書き換えが必要です。

※ 出典: Claude Code Docs — Read and request reviews on a pull request(取得 2026-10)

自社の CI からマージを止めたい場合は、チェックランの詳細の最終行にある機械可読のコメントを gh と jq で読み、Important の件数(normal キー)が1以上なら失敗させる、という手順がドキュメントにあります。行が無い場合は「判定なし」として扱い、ゼロ件とは見なさないよう注意書きがあります。

REVIEW.md のテンプレ — 日本の開発組織向けに書き直した例

公式の例(バックエンドサービス向け)を、日本語で社内に置ける形にしたものです。そのまま置かず、CI で既に検査している項目と、自社で Important としたい事故の種類に合わせて書き換えてください。

markdown
# レビュー指示

## このリポジトリでの Important の定義

Important は「本番で挙動が壊れる・データが漏れる・ロールバックを妨げる」
ものに限る。例: 誤ったロジック、テナントで絞られていない DB クエリ、
ログやエラーメッセージへの個人情報の出力、後方互換のないマイグレーション。
命名・スタイル・リファクタの提案は最大でも Nit とする。

## Nit の上限

1回のレビューで報告する Nit は5件まで。

## 報告しないもの

- CI が既に強制しているもの(lint・フォーマット・型エラー)
- `src/gen/` 配下の生成ファイルと `*.lock`
- 本番ルールを意図的に外しているテスト専用コード

## 毎回確認するもの

- 新しい API ルートに結合テストがある
- ログにメールアドレス・ユーザー ID・リクエスト本文を含めない
- DB クエリが呼び出し元のテナントで絞られている
- 挙動に関する指摘は、推測ではなく file:line の根拠を示す

REVIEW.md はレビュー専用、CLAUDE.md はプロジェクト全体の指示という分担です。管理型の Code Review は両方を読みますが、手元のセッションで動く /code-review コマンドは CLAUDE.md だけを読み、REVIEW.md は読みません。両方に効かせたい規約は CLAUDE.md に書きます。CLAUDE.md の社内での線引きは Claude Code の社内ルールの作り方にまとめています。

どのブランチの REVIEW.md が読まれるか

Code Review は PR 自身の変更からは REVIEW.md を読みません。読むのはベースブランチか既定ブランチのコピーです。何が読まれるかはブランチ保護の状態で変わります。

ブランチ保護の状態読まれるコピー読まれるファイル
既定ブランチが保護されていて、PR がそこか、ルールセットの無いブランチを向いている既定ブランチルートとサブディレクトリ
PR がルールセットで保護された別のブランチを向いているそのベースブランチルートとサブディレクトリ
既定ブランチが保護されておらず、ベースにも保護ルールが無い既定ブランチルートのみ
保護の状態を確認できない(未保護の既定ブランチ+クラシックルールだけのベース等)なしなし

重要度を下げる・パスを除外する・Nit を絞るの3種類は、保護された既定ブランチ上のルートファイルからだけ効きます。ルールセットは「更新の制限」か「承認1件以上の PR 必須」で、後者は新しいプッシュで承認を無効にするか、最後のプッシュ後の承認を求める設定であることが条件です。

※ 出典: Claude Code Docs — Customize Code Review(取得 2026-10)

権限とデータの扱い — セキュリティ審査で聞かれる点

GitHub App の権限は全部まとめて受け入れる

Claude GitHub App は、Code Review、Claude Code GitHub Action、クラウドセッションの自動修正が共用する1つの App です。GitHub App は機能ごとに権限を分けられないため、導入時に次の権限をすべて受け入れることになります。

権限アクセス
Actions読み書き
Administration読み取り
Checks読み書き
Contents読み書き
Discussions読み書き
Issues読み書き
Members読み取り
Merge queues読み取り
Metadata読み取り
Pull requests読み書き
Repository hooks読み書き
Statuses読み取り
Workflows読み書き

権限の一部だけを受け入れることは GitHub の仕様上できません。Contents・Issues・Pull requests の3つに絞った自前の GitHub App を作る方法は GitHub Action にしか使えず、Code Review と Web の自動修正は公式 App が必須です。権限セットが後から広がるときは、GitHub が組織 Owner に承認を求め、承認までは旧権限のままです。

※ 出典: Claude Code Docs — Claude Code GitHub Actions(GitHub App permissions)(取得 2026-10)

レビュー中の動きは読み取りのみ

App が持つ権限と、1回のレビューが実際に行う操作は別です。ドキュメントは、レビューは Anthropic の基盤の管理環境で動き、セルフホスト環境では動かないこと、リポジトリへのアクセスは読み取りのみでコミットは押さないこと、PR にはコメント・チェックラン・自分の過去スレッドの解決・👀 の反応だけを書くこと、コードのビルドや実行はしないことを挙げています。REVIEW.md を PR 自身の変更から読まないのも、PR 作成者がレビュー指示を書き換える経路を塞ぐためです。

※ 出典: Claude Code Docs — Code Review(取得 2026-10)

モデルは Code Review 側が選び、管理設定にモデルの選択肢はありません。セキュリティ審査では「どのモデルか」より、「Zero Data Retention や HIPAA 構成との両立不可」「CMEK 未対応」「Anthropic 基盤で動く」の3点を先に確認事項として挙げると話が早く進みます。GitHub Action 方式との権限面の比較は Claude Code を GitHub Actions で動かすに書いています。

他の選択肢との比較 — 管理型でなくてもレビューはできる

Code Review を有効にできない組織や、まず費用をかけずに試したい組織には、別の経路があります。

経路何が起動するかどこで動くか誰が使えるか
Code Review(管理型)PR の活動、または @claude reviewAnthropic の基盤Team・Enterprise で Owner が有効化した組織
/code-review コマンド自分のセッションで実行自分の Claude Code セッションどのプランでも
UltrareviewClaude Code から起動クラウドのサンドボックスclaude.ai アカウントでのサインインが必要。ZDR・HIPAA・CMEK では不可
自社 CI(GitHub Actions/GitLab CI)パイプラインのイベント自社のランナーAPI キーかクラウド資格情報を持つ組織
自作のレビュー用サブエージェント・スキルセッション内で呼び出しClaude Code を動かす場所作れる人なら誰でも

※ 出典: Claude Code Docs — Review locally with /code-review(取得 2026-10)

/code-review は手元のセッションで動くので、費用はそのセッションと同じく各自のプラン利用枠か API 請求に乗ります。--fix で修正の適用まで、--comment で GitHub の PR や GitLab のマージリクエストへの投稿までできます。GitLab を使う組織は、管理型 Code Review が GitHub 専用である以上、この経路か自社 CI が選択肢になります。レビュー役を分けるサブエージェントの作り方は Claude Code のサブエージェントで作業を分けるに書いています。

同じリポジトリで GitHub Action を既定の @claude トリガーで動かしていると、@claude review のコメントで Action も起動します。Action 側の trigger_phrase を別の語に変えて分けてください。

失敗パターン集 — 導入でつまずく5つ

  1. 既定値のまま全リポジトリを対象にする。 追加直後は「プッシュのたび」「Standard」で、月次上限が無ければクレジットを使い切るまで動きます。上限を先に置き、数本から始めます。
  2. REVIEW.md で緩めたのに効かない。 既定ブランチが保護されていないと、重要度を下げる・除外する・Nit を絞る指示は無視されます。チェックランに REVIEW.md への言及が出ていないか確認します。
  3. PR にコマンドを書いたのに動かない。 インラインコメントやレビュー本文に書いた、先頭に置かなかった、書き込み権限が無い、ボットのアカウントで書いた、のどれかです。👀 の反応は起動の証拠ではなく、チェックランの出現で判断します。
  4. 研究プレビュー時代の費用目安で稟議を通す。 「平均 $15〜25」は 2026年3月の案内で、GA のドキュメントには載っていません。自社の Average cost 列で見積もり直します。
  5. 返信だけで指摘を消したつもりになる。 返信ではスレッドは解決されません。直してプッシュするか、自分で解決します。ブランチ保護で会話の解決を必須にしているリポジトリでは、マージが止まる原因になります。

※ 出典: Claude Code Docs — Troubleshoot Code Review(取得 2026-10)、Claude — Code Review for Claude Code(研究プレビュー発表)(取得 2026-10)

導入前のセルフチェック 12項目

有効化のボタンを押す前に、次の12項目を埋めてください。印刷して会議の確認表にそのまま使えます。

  1. Claude 組織は Team か Enterprise か
  2. Zero Data Retention・HIPAA 構成・CMEK のどれも使っていないか
  3. 対象リポジトリは github.com か、GitHub Enterprise Server か(Server は組織全体の対象化と無料クレジットの対象外)
  4. Claude 組織の Owner と GitHub 組織の Owner は誰か(別人なら先に App の導入とリンクを依頼)
  5. 最初に対象にするリポジトリを数本に絞ったか
  6. Code Review 専用の月次上限を決めたか
  7. 組織全体の月次上限と利用クレジットの残高を把握しているか
  8. 各リポジトリの Review runs を Once か Manual に変えたか
  9. 深度の割り当て(どこを Deep にし、どこを Quick にするか)を決めたか
  10. REVIEW.md を置く既定ブランチは保護されているか
  11. 同じリポジトリに @claude トリガーの GitHub Action が無いか
  12. 開発者向けの案内(重要度の意味・コマンド・返信では消えないこと)を用意したか

公式ドキュメント集 — 設定中に開くページ

よくある質問

Q. Claude Code Review はどのプランで使えますか?

2026年10月時点で Team と Enterprise の組織だけです。開発者が Amazon Bedrock や Google Cloud、Microsoft Foundry 経由で Claude Code を使っていても、Code Review を有効にするには Team か Enterprise の Claude 組織が別に必要です。Pro・Max・Free では管理型の Code Review は使えず、各自のセッションで /code-review コマンドを使う形になります。

※ 出典: Claude Code Docs — Code Review(取得 2026-10)

Q. 1回のレビューにいくらかかりますか?

定額の価格はありません。レビュー深度、変更の大きさ、周辺コードの複雑さ、検証が必要な候補の数でトークン量が変わり、プランに含まれる利用枠とは別の利用クレジットから請求されます。管理画面の Repositories 表にリポジトリごとの平均費用が出るので、少数のリポジトリで試してから月間の PR 数を掛けて見積もるのが公式の手順です。

※ 出典: Claude Code Docs — Code Review costs and usage(取得 2026-10)

Q. レビューが勝手に PR を承認したりブロックしたりしませんか?

しません。Code Review は PR を承認も却下もせず、Claude Code Review というチェックランも失敗にはなりません。見つけた点は該当行へのインラインコメントとまとめ、チェックランの詳細に出ます。マージの判断はチームに残ります。ブランチ保護で会話の解決を必須にしている場合だけ、スレッドの解決が必要です。

Q. Zero Data Retention を有効にしている組織でも使えますか?

2026年10月時点では使えません。Zero Data Retention を有効にした組織、HIPAA 構成を適用した組織、顧客管理鍵(CMEK)を使う組織は対象外です。レビューは Anthropic の基盤で動き、リポジトリへのアクセスは読み取りのみで、コードのビルドや実行はしません。

Q. Enterprise 向けの無料クレジットはどう受け取りますか?

有料の Claude Enterprise 組織の Owner が、組織設定の Claude Code にある Code Review の欄で Claim を押します。受け取れるのは 2027年1月15日 23:59 UTC までで、金額は有効な Claude Code の席数に応じて $10,000〜$50,000、受け取りから30日間で失効します。リセラー経由の請求や GitHub Enterprise Server 接続の組織は対象外です。

※ 出典: Claude Help Center — Free Code Review promotional credits for Claude Enterprise(取得 2026-10)

次の一歩

まず上のセルフチェック12項目を埋め、対象にするリポジトリ数本と月次上限の額を決めてください。それが決まれば、Owner の作業は数分で終わり、最初の PR から平均費用が取れます。

Team か Enterprise の契約判断から相談したい、Bedrock 経由の開発体制と Code Review の請求をどう整理するか決めかねている、REVIEW.md と CLAUDE.md の社内規約を一緒に作る相手がいない、という場合は、お問い合わせから現状(プラン・リポジトリ数・月間の PR 数・困っている点)を送ってください。有効化の前に決める項目の一覧と、REVIEW.md の初稿を書面で返します。契約を前提にしたやり取りではありません。Claude の法人導入全体の整理は Claude 導入支援とサービス一覧にまとめています。

更新履歴

  • 2026-10-17: 初版公開

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