Claude を社内で使い始めた会社の次の悩みは、「Salesforce や Notion とつなぎたい」「営業部門向けの型が欲しい」「設計から任せられる支援会社を探したい」の3つにほぼ集約されます。2026年9月23日、Anthropic はこの3つを1か所に集めた Claude Marketplace を公開しました。
ただし、Marketplace に並ぶものは「入れれば動く便利ツール」ではありません。プラグインは社員のアカウントや開発者の端末で動く拡張であり、何を・誰が・どこまで入れられるかは管理者が先に決めておく必要があります。
この記事では、公式ドキュメントで確認できる事実だけを使って、Marketplace の3区分で何が手に入るか、Team/Enterprise の管理者が入れる前に決める5つのこと、最初の1本を安全に配るまでの手順を整理します。読者は情報システム・DX 推進・業務改善の担当者と、導入を判断する経営層です。
結論 — 先に要点だけ
- Claude Marketplace は「コネクタ・プラグイン」「エージェント・製品」「サービスパートナー」の3区分。公開は 2026年9月23日で、コネクタとプラグインは公開時点で 2,000 以上と発表されています。
- プラグインは MCP コネクタと Agent Skills を束ねた配布単位。有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)で使え、チャット・Cowork・Claude Code のどこで何が動くかは部品ごとに違います。
- 管理者はプラグインごとに「非公開・インストール可・既定で導入・必須」の4段階を選べる。Enterprise の「社員が組織に公開する」設定は、2026年10月2日から既定が「審査必須」に変わりました。
- Claude Code のプラグインは端末でコードを実行できる。取得元の許可リスト(
strictKnownMarketplaces)と中身の点検を先に決めないと、社員の端末で何が動くかを会社が把握できません。 - エージェント製品とサービスパートナーは「コミット額の充当」が売り。Anthropic と年間契約を結ぶ組織向けの仕組みで、契約の中身は各社と個別に決めます。
※ 出典: Anthropic「Claude Marketplace: plugins and connectors, products and agents, and service partners」(取得 2026-10)/Anthropic「Manage plugins for your organization」(取得 2026-10)
前提 — 似た名前の3つを区別する
Marketplace を調べ始めると、「Marketplace」「ディレクトリ」「マーケットプレイス」という似た言葉が別の意味で出てきます。社内で話が噛み合わなくなる原因なので、最初に分けておきます。
| 名前 | 場所 | 中身 | 誰が載せるか |
|---|---|---|---|
| Claude Marketplace | claude.com/marketplace(Web サイト) | コネクタ・プラグイン、エージェント製品、サービスパートナーの総合カタログ | Anthropic。製品・パートナーは申請制 |
| ディレクトリ(directory) | claude.ai と Cowork の「Customize > Plugins」画面 | プラグインとコネクタ。追加するとアカウントに付く | 有料プランの開発者が開発者ポータルから提出し、Anthropic が確認 |
| Claude Code のマーケットプレイス | marketplace.json を置いた Git リポジトリや URL | Claude Code 用プラグインの配布カタログ。公式は claude-plugins-official | 誰でも自前で作れる。公式・コミュニティ・第三者の3層 |
Anthropic 自身が「Claude Marketplace への別の提出窓口はなく、ディレクトリに提出する」と説明しています。Web で見つけたプラグインは、claude.ai ではディレクトリから、Claude Code では claude plugin install で入れる、という二重構造です。
※ 出典: Anthropic「Publish to the directory」(取得 2026-10)/Anthropic「Anthropic's marketplaces」(取得 2026-10)
区分1 — コネクタとプラグイン
プラグインの正体は「MCP コネクタ+スキル」の束
Anthropic は 2026年9月25日の開発者向け発表で、プラグインを「MCP コネクタ、Agent Skills、またはその両方をパッケージしたもの」と定義しています。Claude Code 環境では、さらにコマンド・フック・サブエージェント・言語サーバー(LSP)も含められます。
利用者向けのヘルプでは、プラグインは「スキル・コネクタ・サブエージェントを1つにまとめ、最初の会話から使える状態にするもの」と説明され、営業・財務・法務・マーケティング・人事・エンジニアリングなど職種別の「Knowledge Work」マーケットプレイスが既定で含まれます。利用できるのは有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)で、Web のチャット・Claude Desktop のチャットタブ・Cowork で使えます。
※ 出典: Anthropic「Build plugins for Claude」(取得 2026-10)/Anthropic ヘルプ「Use plugins in Claude」(取得 2026-10)
どこで何が動くか — 部品ごとに違う
同じプラグインを入れても、チャット・Cowork・Claude Code で読み込まれる部品は違います。「チャットでも使えると思って配ったら、フックもローカル MCP も動かなかった」という行き違いを防ぐため、公式の対応表を要約します。
| 部品 | チャット | Cowork | Claude Code |
|---|---|---|---|
スキル(SKILL.md) | 動く | 動く | 動く |
| コマンド | スキルとして動く | /plugin名:コマンド で実行 | 動く |
| サブエージェント | 無視 | 動く | 動く |
フック(hooks.json) | 無視 | 動く | 動く |
| リモート MCP サーバー(固定 URL) | Connectors タブで接続すれば動く | Connectors タブで接続 | 動く |
| ローカル MCP サーバー(端末で起動) | 無視 | 自分の PC で動く Cowork セッションなら動く | 動く |
bin/ 配下の実行ファイル | インストール不可 | インストール不可 | 動く |
| LSP・テーマ・settings | 無視 | 無視 | 動く |
アカウントの上限として、自分で追加できるマーケットプレイスは組織ごとに 25 まで、1プラグインは 5,000 ファイル・200 MB までと定められています。
※ 出典: Anthropic「Plugin feature support across platforms」(取得 2026-10)
発表時点の規模と、国内企業が使いそうなもの
Anthropic は公開時の発表で「コネクタとプラグインは 2,000 以上。Atlassian、Google、Microsoft、Notion、Salesforce など」と書いています。Marketplace の「人気」欄には Google Drive・Gmail・Google カレンダー・Microsoft 365・Notion・Slack・HubSpot・Asana が並び、国内の中堅企業が日常で使う SaaS はほぼ揃っています。
※ 出典: Anthropic「Claude Marketplace」発表記事(取得 2026-10)/Claude Marketplace(取得 2026-10)
区分2 — エージェント・製品
「コミット額の一部を充てられる」が中心の訴求
2つ目の区分は、CrowdStrike・Cursor・Harvey・Legora・Lovable・Snowflake などの「Claude を組み込んだソフトウェア」です。Anthropic の発表は「committed Anthropic spend(Anthropic へのコミット額)の一部を、これらの製品に使える」と説明しています。
つまりこの区分の主な対象は、Anthropic と年間の利用コミットを結んでいる組織です。従量課金や席数課金だけの会社にとっては、「Claude で動く製品の一覧」として見るのが現実的な使い方です。各製品の料金はベンダーごとに違うので、この記事では扱いません。
例 — Salesforce in Claude
製品区分の性格が分かりやすい例が、2026年9月15日にベータ公開された「Salesforce in Claude」です。Salesforce と共同で作ったプラグインで、営業担当のアカウント・商談・パイプラインを、本人の Salesforce 権限の範囲で Claude に読み込ませます。
| 項目 | 公式発表の内容 |
|---|---|
| 公開日・状態 | 2026年9月15日・ベータ |
| 対象プラン | 有料プラン全部 |
| 中身 | 営業担当の日常業務向けスキル 37 本(アカウント調査、商談準備、パイプライン確認、CRM 更新など) |
| 導入の仕方 | 管理者が AgentExchange 経由で申請し、組織として Salesforce を一度接続。利用するグループを管理者が選ぶ |
| 書き込みの扱い | 既定では、Claude が提案した変更を営業担当が承認してから Salesforce に書く |
| データの正 | Salesforce が引き続き「システム・オブ・レコード」。Claude は本人の権限で読める範囲だけ読む |
発表時点で GitLab・Siemens・Legora が導入し、7,000 人の Salesforce 営業担当が使っているとされています。製品区分の価値は「連携そのもの」ではなく、「既存の権限モデルを崩さずに、承認を挟んで書き込む設計」にあります。社内で CRM 連携を検討するときは、同じ観点(誰の権限で読むか・書く前に誰が承認するか)で候補を比べると判断が揃います。
※ 出典: Anthropic「Bringing Salesforce into Claude」(取得 2026-10)
区分3 — サービスパートナー
3つ目の区分は、Claude Partner Network に参加するコンサルティング・システムインテグレーション企業です。発表では Accenture・Boston Consulting Group・Deloitte が例に挙がり、Marketplace のパートナー一覧には Global Premier・Preferred といったティア表示が付いています。
Partner Network の公式ページは、パートナーを「Cloud Partners(AWS・Google Cloud・Microsoft 経由の提供)」「Services Partners(戦略・コンサルティング・実装)」「Powered by Claude Partners(Claude を組み込んだ製品を作る企業)」の3種類に分けています。Marketplace に載るのは主に Services Partners です。
日本の企業が支援会社を選ぶときの注意点は2つあります。
- Marketplace に載っていることと、自社の課題に合うことは別。掲載はグローバルの大手が中心で、国内の中小企業の業務や商習慣に合わせた支援は、掲載の有無とは別に見極めが必要です。
- 契約の中身は個別。コミット額の充当が使えるかは Anthropic との契約形態次第で、期間・成果物・体制は各社と決めます。
支援会社の選定軸(公式パートナー制度の実態、4つの導入経路、選定チェックリスト10項目)は、別記事Claude の代理店・導入支援会社の選び方で整理しています。
※ 出典: Anthropic「Claude Partner Network」(取得 2026-10)/Anthropic「Claude Marketplace」発表記事(取得 2026-10)
法人が入れる前に決める5つのこと
ここからが本題です。Marketplace を「見る」のは自由ですが、「入れる」には管理者の設定が先に必要です。Team/Enterprise の管理者が決める順番に並べます。
決めること1 — 誰がプラグインを追加・公開できるか
claude.ai と Cowork のプラグインは「Organization settings > Plugins & skills」で管理します。管理できるのは Owner と Primary Owner、Enterprise ではカスタムロールで「Libraries」権限を持つメンバーです。メンバー一覧で「Admin」と表示されるロールには、この画面は含まれません。
社員が自分でできる操作は、Policy タブの3つのスイッチで決まります。
| スイッチ | 何を決めるか | 既定値 |
|---|---|---|
| User-created skills | 社員が自分でスキル・プラグインを作る/アップロードする/URL でマーケットプレイスを追加する | 公式ページに既定の記載なし |
| Skill sharing | 社員が作ったものを特定の同僚と共有する(Enterprise はグループ共有も) | 公式ページに既定の記載なし |
| Publishing | 社員が作ったプラグインを組織のライブラリに公開する。「Requires review(審査必須)」「Open(審査なし)」「Off(不可)」の3値 | Team は Open。Enterprise は Off だったが、2026年10月2日から Requires review に変更 |
Enterprise の既定変更は見落としやすい点です。10月2日より前に別の値を選んでいなければ、社員の「Publish to org」は管理者の承認待ちになります。審査は Requests タブに溜まり、提出者本人は自分の申請を審査できません。
※ 出典: Anthropic「Manage plugins for your organization」(取得 2026-10)
決めること2 — 各プラグインを誰に、どの強さで配るか
管理者はプラグインごとに公開範囲(Default access)を4段階で選びます。
| 設定値 | 社員に見えるもの | 社員が外せるか |
|---|---|---|
| Not available | 何も見えない。Customize > Plugins に出ず、入れられない | — |
| Available to install | Discover に表示され、欲しい人が入れる | 外せる |
| Installed by default | 全員に最初から入っている | オフにできる |
| Required | 入っていて常にオン。「組織が必須にしている」と表示 | 外せない |
Enterprise では、グループ単位で別の値を上書きできます。グループの設定は組織全体の設定より優先され、複数グループに属する社員には最も緩い値が適用されます(Required が最優先)。Team プランにはグループ設定が無いので、少人数で試すときは自分のアカウントにアップロードして特定の人と共有する方法が案内されています。
注意点として、公開範囲の設定は「プラグインに含まれるコネクタ」を自動では追加しません。コネクタを含むプラグインを既定導入・必須にする場合、Owner が別途「Organization settings > Connectors」でそのコネクタを追加し、社員が自分のアカウントで接続する必要があります。コネクタ側の管理(誰が追加できるか・認可・ツール単位の承認)は、別記事Claude のコネクタ(MCP)を社内ツールにつなぐ前に管理者が決める6つのことで扱いました。
※ 出典: Anthropic「Manage plugins for your organization」(取得 2026-10)
決めること3 — どの取得元を許すか(Claude Code は特に重要)
claude.ai 側では、Marketplaces タブで「Anthropic のディレクトリ」や「パートナーのカタログ」を取得元ごとに組織から外せます。ディレクトリに対して選べる既定値は「Not available」と「Available to install」の2つだけです。
Claude Code 側はより厳密な設計が要ります。公式ドキュメントは冒頭で「インストールしたプラグインは、あなたのユーザー権限で任意のコードを実行できる」と明記しています。フックはシェルコマンドとして動き、ローカル MCP サーバーは端末のプロセスとして起動し、bin/ の実行ファイルは Bash ツールの PATH に加わります。Claude Code の権限ルールやサンドボックスは Claude のツール呼び出しを縛るもので、プラグインが自ら実行するコードには掛かりません。
このため、管理設定(managed settings)で取得元を縛るのが基本です。
| 設定キー | 働き | できないこと |
|---|---|---|
strictKnownMarketplaces | 取得元の許可リスト。空配列 [] は公式を含む全取得元を遮断 | マーケットプレイスの登録、--plugin-dir の遮断 |
blockedMarketplaces | 取得元の拒否リスト。許可リストより先に判定 | すでに登録済みの取得元の遮断 |
extraKnownMarketplaces | 全端末にマーケットプレイスを登録 | 許可リストに無い取得元の登録(拒否される) |
enabledPlugins | true で強制有効、false で全スコープで遮断・非表示 | 登録されていないマーケットプレイスからの導入 |
disableSideloadFlags | --plugin-dir・--plugin-url などローカル読み込みを拒否 | .mcp.json や claude mcp add の制限 |
syncClaudeAiPlugins | false で claude.ai アカウントから同期されるプラグインを止める | 個別の同期プラグインの停止(それは enabledPlugins 側) |
マーケットプレイスの名前には3層あります。claude-plugins-official など公式名、claude-community などコミュニティ名、それ以外の第三者です。公式・コミュニティの名前は github.com/anthropics/ 配下の取得元でしか受け付けられないため、第三者が公式を装うことはできません。一方で Anthropic は「第三者マーケットプレイスは審査しない」と明記しています。
※ 出典: Anthropic「Plugin security and trust」(取得 2026-10)/Anthropic「Manage Claude Code plugins for your organization」(取得 2026-10)
決めること4 — 入れる前に何を点検するか
ディレクトリ掲載のプラグインには Anthropic の確認が入ります。公式の説明では、プラグインバンドルは「全バージョンに自動検証とセキュリティスキャン、新規掲載は人が確認」、MCP コネクタは「自動のポリシー適合スキャンで既定は Community 掲載、必要に応じて Verified 審査に昇格」です。
ただし、この確認は「掲載基準を満たしているか」であり、「自社のデータを渡してよいか」の判断は代わりません。導入側の点検として公式が案内している手順は次のとおりです。
claude plugin marketplace listで、各マーケットプレイスの取得元(リポジトリや URL)を確認する/pluginの詳細画面で「Will install」欄を読み、コマンド・サブエージェント・スキル・フック・MCP/LSP サーバーの一覧を見る- ホームページや GitHub を開き、
hooks/hooks.json(フックが実行するコマンド)、.mcp.json(サーバーのコマンドや URL)、bin/の全ファイルを読む - リポジトリを clone して
claude --plugin-dir <ディレクトリ> plugin details <名前>を実行し、部品一覧(Component inventory)を出す
claude.ai 側では、Policy タブの「Skills and plugins scanning」をオンにすると、Inventory の各行にセキュリティスキャン結果の列が出ます。スキャンが警告・失敗・未実行の場合は該当プラグインのページに理由が表示され、「Retry scan」で再実行できます。
点検を済ませたプラグインでも、自動更新がオンのマーケットプレイスでは中身が裏で差し替わります。claude-plugins-official を含む公式名のマーケットプレイスの多くと、claude.ai から追加したマーケットプレイスは自動更新が既定でオン、コミュニティ・第三者・ローカルのマーケットプレイスは既定でオフです。更新方針はマーケットプレイス単位で autoUpdate に固定でき、全社で止めるなら管理設定の env に DISABLE_AUTOUPDATER を置きます。
※ 出典: Anthropic「Publish to the directory」(取得 2026-10)/Anthropic「Plugin security and trust」(取得 2026-10)/Anthropic「Install and manage plugins」(取得 2026-10)
決めること5 — 誰がどこまで届くかと、どう記録するか
自社で作ったプラグインを全社に配る経路は2つあり、届く相手が違います。
| 組織設定(claude.ai) | Claude Code の管理設定 | |
|---|---|---|
| 届く相手 | 社員のアカウント。チャット・Cowork、およびそのアカウントで同期する Claude Code セッション | 管理設定を受け取る全端末の Claude Code |
| 設定場所 | Organization settings > Plugins & skills | サーバー管理設定、MDM、managed-settings.json |
| 決める内容 | プラグインごとの公開範囲 | extraKnownMarketplaces と enabledPlugins |
| リポジトリへのアクセス | 社員には不要(組織の GitHub/GitLab 接続で読む) | 各端末が自分の Git 認証で取得 |
| 動く部品 | 画面によって違う(対応表参照) | 全部品 |
claude.ai で入れたプラグインは、Claude Code v2.1.273 以降で同じアカウントにサインインした端末に「同期プラグイン」として届きます。逆方向は無く、端末で claude plugin install したものはアカウントには付きません。
記録の手段は3つあります。Inventory タブの「Users (30d)」列で直近30日の利用者数が見られ、Enterprise では Analytics API の GET /v1/organizations/analytics/plugins がプラグイン別・日別のインストール数と呼び出し数を返します。OpenTelemetry では claude_code.plugin_installed と claude_code.plugin_loaded の2イベントが記録されますが、公式層以外のプラグイン名は OTEL_LOG_TOOL_DETAILS=1 を設定しない限り third-party に丸められます。
※ 出典: Anthropic「Roll out a plugin to your whole organization」(取得 2026-10)/Anthropic「Manage Claude Code plugins for your organization」(取得 2026-10)
導入の手順 — 最初の1本から全社まで
上の5つを決めたら、次の順で進めると手戻りが少なくなります。
- 用途を1つ選ぶ。「営業の商談準備」「問い合わせの一次整理」など、既存の業務で読む対象と書く対象が明確なものから始める
- Policy タブを先に設定する。User-created skills・Skill sharing・Publishing の3値を決め、Skills and plugins scanning をオンにする
- 候補を Marketplace とディレクトリで探す。Marketplace の「Claude Code」ボタンは
claude plugin install <名前>@claude-plugins-officialの形でインストールコマンドをコピーする - 決めること4の手順で点検する。フック・MCP・
bin/の中身を読み、Will install 欄と突き合わせる - Available to install で小さく配る。Enterprise はグループ単位、Team は共有機能で数人に限る
- Users (30d) を見てから広げる。使われているなら Installed by default へ、業務上の必須なら Required へ。Claude Code の開発者には管理設定で同じマーケットプレイスを登録する
Claude Code の全体の管理(設定配布・権限・利用上限・監査)はClaude Code の法人導入ガイドで、社内規程との接続は生成 AI の社内利用ガイドラインの作り方で扱っています。
※ 出典: Anthropic「Install and manage plugins」(取得 2026-10)/Anthropic「Manage plugins for your organization」(取得 2026-10)
管理者向けセルフチェックリスト(12項目)
導入前に、担当者がそのまま埋められる形にしました。印刷して会議で使えます。
| # | 確認事項 | 済 |
|---|---|---|
| 1 | Plugins & skills を管理する Owner/ロールが決まっている(「Admin」ロールでは管理できないことを確認) | □ |
| 2 | Publishing の値(Requires review/Open/Off)を自社の判断で選んだ。Enterprise は 2026年10月2日の既定変更を把握している | □ |
| 3 | User-created skills と Skill sharing を、社員に自作・共有を許すかの方針に合わせて設定した | □ |
| 4 | Skills and plugins scanning をオンにし、Inventory にスキャン列が出ている | □ |
| 5 | Anthropic のディレクトリとパートナーカタログを取得元として残すか外すかを決めた | □ |
| 6 | 既定導入・必須にするプラグインに含まれるコネクタを、Connectors 設定で別途追加した | □ |
| 7 | Claude Code の管理設定に strictKnownMarketplaces を置き、公式と自社のマーケットプレイスだけを許可した | □ |
| 8 | disableSideloadFlags を設定し、ローカルディレクトリや URL からの読み込みを止めた | □ |
| 9 | 自動更新(autoUpdate)をマーケットプレイスごとに決めた。全社停止なら DISABLE_AUTOUPDATER を配布した | □ |
| 10 | 点検手順(取得元確認・Will install・hooks.json・.mcp.json・bin/)を文書にし、担当者を決めた | □ |
| 11 | Users (30d)・Analytics API・OpenTelemetry のどれで利用を記録するか決めた | □ |
| 12 | 退職者が共有したプラグインを止める手順(Inventory の Review から Stop sharing)を運用に入れた | □ |
※ 出典: Anthropic「Manage plugins for your organization」(取得 2026-10)/Anthropic「Manage Claude Code plugins for your organization」(取得 2026-10)
よくある失敗パターン 5つ
- 「Marketplace に載っている=安全」と思って配る。ディレクトリの確認は掲載基準の確認で、自社データを渡す判断は別です。第三者マーケットプレイスは審査されません。
- チャット利用者にフック前提のプラグインを配る。チャットではサブエージェント・フック・ローカル MCP は無視されます。部品の対応表を先に見る必要があります。
- コネクタ入りのプラグインを必須にしたが、コネクタを追加していない。公開範囲の設定はコネクタを自動追加しません。Connectors 設定と社員の接続が別に要ります。
- Enterprise で Publishing の既定変更に気づかず、社員の公開が止まる。2026年10月2日以降の既定は Requires review です。Requests タブを誰が見るかを決めておきます。
- Claude Code の許可リストを空配列で試して、公式まで止まる。
[]は公式マーケットプレイスも遮断します。しかも遮断された端末はポリシー変更後も自動再登録せず、extraKnownMarketplacesの明示が必要です。
※ 出典: Anthropic「Manage Claude Code plugins for your organization」(取得 2026-10)/Anthropic「Plugin feature support across platforms」(取得 2026-10)
公式ドキュメント・リソース集
| 目的 | 資料 |
|---|---|
| Marketplace を見る | Claude Marketplace |
| 公開時の発表を読む | Claude Marketplace 発表記事(2026-09-23) |
| プラグインの定義と開発者向け説明 | Build plugins for Claude(2026-09-25) |
| 社員向けの使い方 | Use plugins in Claude |
| 管理者の設定(claude.ai・Cowork) | Manage plugins for your organization |
| 管理者の設定(Claude Code) | Manage Claude Code plugins for your organization |
| 2経路での全社配布 | Roll out a plugin to your whole organization |
| 部品の対応表 | Plugin feature support across platforms |
| 安全性の点検 | Plugin security and trust |
| 公式・コミュニティ・デモの違い | Anthropic's marketplaces |
| 自社プラグインを掲載したい | Publish to the directory |
| 支援会社の制度 | Claude Partner Network |
よくある質問
Q. Claude Marketplace は無料プランでも使えますか?
Marketplace の Web サイト自体は誰でも閲覧できますが、プラグインを実際に追加して使えるのは有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)です。エージェント製品の購入にコミット額を充てる仕組みは、Anthropic と年間契約を結んでいる組織向けです。
※ 出典: Anthropic ヘルプ「Use plugins in Claude」(取得 2026-10)
Q. Marketplace・ディレクトリ・マーケットプレイスは同じものですか?
違います。Claude Marketplace は claude.com 上の総合カタログ、ディレクトリは claude.ai と Cowork の中でプラグインやコネクタを追加する画面、Claude Code のマーケットプレイスは marketplace.json で定義する配布カタログです。本文の「前提」の表で役割を分けています。
Q. 社員が勝手にプラグインを入れるのを止められますか?
止められます。Team/Enterprise では管理者が各プラグインの公開範囲を4段階で決め、社員が自分で作る・共有する・組織に公開する操作をポリシー画面で切れます。Claude Code 側は管理設定の許可リストで取得元のマーケットプレイスを絞れます。
Q. Anthropic はプラグインの中身を審査していますか?
ディレクトリに掲載されるプラグインは、全バージョンに自動検証とセキュリティスキャンが走り、新規掲載は人が確認します。ただし Claude Code 向けの第三者マーケットプレイスは Anthropic が審査しないので、取得元の確認と中身の点検は導入側の仕事です。
※ 出典: Anthropic「Publish to the directory」(取得 2026-10)
Q. サービスパートナーは Marketplace 経由で頼むと何が違いますか?
Marketplace に載るのは Claude Partner Network に参加するコンサルティング・SI 企業で、Anthropic と年間契約がある組織はコミット額の一部を充てられる場合があります。契約の中身や成果物は各社と個別に決めるので、支援会社の選び方は別記事のチェックリストで確認してください。
次の一歩
今日できる作業は3つです。
- 「Organization settings > Plugins & skills > Policy」を開き、Publishing・User-created skills・Skill sharing の現在値を控える
- 上のセルフチェック12項目を情報システム担当に配り、埋まらない項目を洗い出す
- 最初に試す用途を1つ選び、Marketplace で候補を2〜3本に絞って点検手順を一度通す
「どの部門から入れるか」「Claude Code の開発者と一般社員で配り方をどう分けるか」「コネクタの認可と合わせてどこまで書面にするか」で止まる場合は、Claude 導入の全体設計を見直す段階です。Marketplace の選定、管理設定の設計、社内規程への落とし込みまでをまとめて進めたい方は、お問い合わせからご連絡ください。現状の利用経路と管理体制を伺い、設定項目と手順を書面で提示します。契約が前提ではありません。
更新履歴
- 2026-10-04: 初版公開