robots.txtだけでは足りなくなった
robots.txtは「Googleのクローラーにサイトの構造を伝える」ファイルです。1994年に生まれた仕組みで、30年以上使われてきました。
でも2026年の現在、サイトを読みに来るのはGoogleだけではない。ChatGPT、Perplexity、Claude、Gemini。AIのクローラーが急増しています。
問題は、これらのAIがサイト情報を正しく理解できていないケースが多いこと。EBU(欧州放送連合)とBBCが18か国22放送局で実施した2025年の大規模調査では、AIアシスタントの回答の45%に重大な問題があり、31%に出典の欠落・誤帰属などのソーシング上の問題、20%に事実誤認やハルシネーション(情報の捏造)が含まれていました。社名の表記ゆれ、サービス内容の誤解、所在地の取り違えは、こうした誤りの典型例です。
※ 出典: EBU(欧州放送連合)— AI assistants misrepresent news content (2025)(取得 2026-06)
llms.txtは、この問題を解決するために生まれた新しいファイルです。「AIに対して、自社の情報を正しく伝えるための仕様書」と考えてください。
llms.txtが果たす役割
llms.txtは、サイトのルートディレクトリに設置するテキストファイルです。
robots.txtが「クロールしていいページ、ダメなページ」を指示するのに対し、llms.txtは「このサイトの重要な情報はここにある」をAIに伝えます。
具体的にできることは3つ。
- サイトの概要を伝える — 会社名、事業内容、所在地などの基本情報をAIに正確に渡す
- 重要なページを指定する — サービスページ、実績ページなど、AIに優先的に読んでほしいURLを明示する
- 情報の更新頻度を示す — 月次更新なのか日次更新なのかをAIに知らせる
設置の狙いは、AIに「公式かつ最新の自社サマリ」を1か所で提示し、誤読の入り口を減らすことにあります。ただし、llms.txt自体がAI検索での引用や推薦を直接押し上げるという効果は、現時点の大規模調査では確認されていません。Ahrefsが13.7万ドメインを分析した調査では、設置されたllms.txtファイルの97%が当該月に一度も取得(リクエスト)されておらず、SE Rankingが30万ドメインを分析した調査でも「llms.txtはAIの引用頻度に直接的な影響を与えているようには見えない(少なくとも現時点では)」と結論づけています。過度な期待は禁物ですが、コストがほぼゼロで自社情報の整理にもなるため、土台として用意しておく価値はあります。
※ 出典: Ahrefs — We Analyzed 137K Sites: 97% of llms.txt Files Never Get Read (2026) / Search Engine Journal — LLMs.txt Shows No Clear Effect On AI Citations, Based On 300k Domains(取得 2026-06)
ファイルのフォーマットと書き方
llms.txtのフォーマットはシンプルです。Markdownベースのテキストファイルで、特別なツールは不要。テキストエディタで書けます。
基本構造はこの通りです。
# サイト名
> サイトの概要説明(1〜2文)
## Links
- [ページ名](URL): ページの説明
- [ページ名](URL): ページの説明
実際の記述例
# Tufe Company
> 東京都渋谷区のWebマーケティング会社。SEO、LLMO、AI活用を中心に中小企業のデジタル戦略を支援。
## Links
- [SEO対策サービス](https://tufe.co.jp/services/seo): 検索上位化とオーガニック流入増加のための総合SEOサービス
- [LLMO対策サービス](https://tufe.co.jp/services/llmo): ChatGPTやPerplexityでの推薦獲得を目指すAI検索最適化
- [会社概要](https://tufe.co.jp/about): 代表情報、所在地、事業内容
- [ブログ](https://tufe.co.jp/blog): SEO・AI・マーケティングに関する知見を発信
書き方のポイント
サイト名(H1) は正式名称を使う。「株式会社〇〇」ではなく、AIに認識されやすいブランド名で書く方が効果的。
概要(blockquote) は簡潔に1〜2文で。ここが最も重要な部分です。AIはこのテキストを「サイト全体の要約」として使います。
リンクセクション は重要度の高い順に並べる。上に書いたものほどAIが重視する傾向があります。各リンクの説明文は30〜50文字程度が目安。
設置手順(ステップバイステップ)
実際の作業は30分もかかりません。手順を追って説明します。
ファイルを作成
テキストエディタで llms.txt を新規作成。文字コードはUTF-8
内容を記述
サイト名・概要・主要ページのリンク3〜5本を記述
ルートに設置
https://yourdomain.com/llms.txt でアクセスできる場所に配置
動作確認
ブラウザでURLを開き、正しく表示されるかチェック
Step 1 — ファイルを作成する
テキストエディタで新規ファイルを作成。ファイル名は llms.txt。文字コードはUTF-8で保存してください。
Step 2 — 内容を記述する
上のフォーマットに従って記述します。最低限必要なのはサイト名、概要、主要ページへのリンク3〜5本。
まず最も重要な情報から書く。AIにとっての「第一印象」はファイルの上部で決まります。
Step 3 — ルートディレクトリに設置する
https://yourdomain.com/llms.txt でアクセスできる場所に配置。WordPressならテーマディレクトリではなくドキュメントルート直下に置く。
Next.jsの場合は public/llms.txt に配置すればOK。
Step 4 — アクセスできるか確認する
ブラウザで https://yourdomain.com/llms.txt を開いて、正しく表示されるか確認。404になっていないか、文字化けしていないかをチェック。
補足 — llms-full.txtの活用
llms.txtは概要版で、より詳細な情報を提供するために llms-full.txt も設置できます。
llms.txtがサイトの「名刺」だとしたら、llms-full.txtは「会社パンフレット」。サービスの詳細説明、料金情報、FAQ、技術仕様など、AIにもっと深く理解してもらいたい情報を書きます。
# Tufe Company
> 東京都渋谷区のWebマーケティング会社。SEO、LLMO、AI活用を中心に中小企業のデジタル戦略を支援。
## SEO対策サービス
検索エンジンの上位表示を実現するための総合サービス。
キーワード調査、コンテンツ制作、テクニカルSEO、被リンク構築を一括対応。
月額15万円〜。成果報酬型プランもあり。
## LLMO対策サービス
ChatGPTやPerplexityで自社が推薦される状態を作るサービス。
llms.txt設置、構造化データ実装、外部メディア露出を包括的にサポート。
月額10万円〜。
## Links
- [SEO対策サービス](https://tufe.co.jp/services/seo): 検索上位化とオーガニック流入増加のための総合SEOサービス
- [LLMO対策サービス](https://tufe.co.jp/services/llmo): AI検索最適化サービス
- [会社概要](https://tufe.co.jp/about): 代表情報、所在地、事業内容
- [ブログ](https://tufe.co.jp/blog): SEO・AI・マーケティングに関する知見を発信
- [お問い合わせ](https://tufe.co.jp/contact): 無料相談・お見積もり
設置後の確認とテスト
設置しただけで終わりにしないでください。ちゃんと機能しているか検証が必要です。
設置確認チェックリスト
0 / 8確認項目1 — URLでアクセスできるか
https://yourdomain.com/llms.txt をブラウザで開く。正しいテキストが表示されれば問題なし。リダイレクトされたり404が出る場合は、配置場所を確認。
確認項目2 — Content-Typeは正しいか
ブラウザの開発者ツール(Networkタブ)で Content-Type が text/plain になっているか確認。text/html になっていると、AIが正しく読めない可能性がある。
確認項目3 — ChatGPTで自社名を検索してみる
llms.txt設置前と設置後で、ChatGPTの回答がどう変わるか比較する。反映には通常2〜4週間かかるため、設置直後には変化が見えないこともあります。
確認項目4 — 情報の正確性を定期チェック
サービス内容や料金が変わったら、llms.txtも更新する。古い情報のまま放置すると、AIが間違った情報を回答する原因になります。
おすすめは、月1回など定期的な見直しをルーティンに組み込むこと。更新漏れによるAIの誤回答を防ぎやすくなります。情報の鮮度を保つこと自体が、誤情報対策の基本です。
llms.txtは「小さな投資で大きなリターン」
llms.txtの設置は、技術的には難しくありません。テキストファイルを1つ書いて、サーバーに置くだけ。
それでも、自社情報をAIに対して整理・明文化しておくこと自体が、誤読のリスクを下げる地道な一手になります。AI検索が広がるほど、「公式の最新情報がどこにあるか」を自分で示しておく意味は増していきます。
設置コストはほぼゼロ。所要時間は30分。それでChatGPTやPerplexityの回答精度が上がるなら、やらない理由がありません。
私たちTufe Companyでは、llms.txtの作成・設置を含むLLMO対策をワンストップで提供しています。「自社の場合どう書けばいいかわからない」という方は、無料相談をご利用ください。